トリコモナスの感染は性行為だけではない

投稿日:2018.02.10

性行為によって感染してしまう性病はいくつかありますが、その中の一つに「トリコモナス」があります。しかし、性病の種類によっては必ずしも性行為が感染の原因であるとは限らないのです。トリコモナスもその一つで、性行為をしていなくても感染する可能性があります。

トリコモナス原虫は水に強く乾燥に弱いという特徴があります。つまり、水がたくさんある浴室、トイレが感染経路となる可能性も十分に考えることが出来るのです。トリコモナス原虫は、人の細胞の中のみでしか生きることが出来ないものではありません。水の中でもしばらくの間は生存していますので、注意が必要です。

日常生活の中に潜んでいる感染経路としては、公共のトイレ、ウォシュレット、タオル、浴槽のイスなどが挙げられます。成人だけではなく、子供も感染する可能性があります。家族で感染している人がいる場合には、タオルを使いまわすことで感染する可能性がありますので、タオルの使い回しは避けたほうが無難でしょう。

思っている以上に簡単に感染してしまうトリコモナスですが、妊娠中は膣内の自浄作用が弱まっているため、そうではない場合と比べて感染しやすい状態となっています。妊娠中にトリコモナスに感染すると、早産や流産のリスクを高めることになりますし、生まれてくる赤ちゃんが感染してしまう可能性もありますので、症状が見られた場合には早期治療を行なう必要があります。

なお、トリコモナスは感染していたとしても全ての人に症状があらわれるわけではありません。全体の2割から半数は症状がなく、気が付かないまま生活しているとも言われています。その為、どこで感染するか分からないということは知っておく必要があるでしょう。トリコモナスの検査は、病院で受けることが出来ます。検査で原虫を確認することが出来れば、治療薬を用いて治療を行なうことになります。疑わしい症状が見られた場合には、早めに医療機関に相談をしましょう。

トリコモナスに感染すると猛烈な痒みが襲う

トリコモナスの症状は、女性の場合は排尿時や性行為の際の痛み、陰部の猛烈な痒み、悪臭を伴うおりものなどがあります。そして、男性の場合は、排尿時や射精時の痛み、稀ではありますが尿道の痒みなどがあります。症状が悪化した場合には、男性の場合は前立腺炎、陰嚢炎、女性の場合は骨盤付属器の炎症などにより、不妊症の原因になります。

男女ともに性器の猛烈な痒みや悪臭によって気がつく人が多いようです。トリコモナスに感染してから症状があらわれるまでの潜伏期間は個人差が大きく早い人だと3日、遅い人では発症まで1ヶ月を要することもあります。平均的な潜伏期間は10日前後と言われています。なお、女性は男性よりも発症率が高く、半数から8割程度の人で症状が見られます。

トリコモナスは、感染した人に症状が見られないという場合でも、感染力はあるため、自覚のないまま感染者を増やしてしまう可能性があります。

トリコモナス治療薬での治療方法は、抗トリコモナス剤であるメトロニダゾールの服用、女性の場合は、膣剤があるため、一日一回、自身で膣内に挿入すると言う方法が用いられることもあります。メトロニダゾールは、アルコールとの相性が非常に悪く、メトロニダゾールを服用している状態でアルコールを摂取してしまうと悪酔いしてしまいます。その為、治療中はアルコールの摂取はしないようにしましょう。

膣剤を使用するという場合には、あらかじめ手を清潔な状態にしておく必要があります。石鹸などでしっかりと洗い、おりものが多いという時には取り除いておきます。膣剤は出来る限り奥まで挿入しますが、途中で出てきてしまった場合には、再挿入はしないようにしましょう。性器を清潔に保つためにも、おりものシートは頻繁に交換をするようにします。